【中国富裕層が、日本に別荘を持ちたがる理由】

さっき、夕刻のニュースで日テレ系で、中国人による、日本不動産買いを特集していた。

以下、例によって妄想

もちろん、中国にも風光明媚な地はある。何を好んで面倒な外国に別荘を持たねばならないのだ。というわけで、峨眉山なり洞庭湖なり、泰山なり桂林なり、九寨溝なりに、別荘を作るとしよう。すると、いろいろ面倒であることが分かる。


・まず、安心して、別荘を数カ月、空き家に出来ない
・現地の大物幹部に顔を通しておかないと、警官の小遣い稼ぎの対象になる。
・警官のゆすりを断ると、「お留守の別荘が荒らされないか、心配ですね」と心配される。そしてその心配は、なぜか的中する。
・顔を通すというのは、酒席を設けて賄賂を渡しておくことであり、そうしておけば、警官にゆすられても、「私は●×さんの知り合いだ」と言えば済む。
・別荘の玄関には、●×さんと握手している写真を飾っておく。これはどんな迷信よりも、確実に魔除けになる。
・食べ物は心配なので、現地調達できない。省が違うと、現地銘柄の信頼度がまったく分からない。
・下手すると飲料水すら持ち込む必要がある。
・となると、車の手配が必要。
・インターネットの回線が確保できるか心配。
・破産した時、売却手続きが不安。


要するに、中国で別荘を持ったら、現地と人的レベルで深い付き合いをする必要がある。
しかし、日本で別荘を建てる場合、そんなシガラミは薄い。少なくとも面倒臭さは、中国国内と大差無い。日本に別荘を持つメリットは、いくつかある。


・上海から1日以内で行ける。1日以内に上海に帰れる。
・数カ月、安心して空き家に出来る
・現地の大物幹部に顔を通す必要がない
・戸籍の問題(日本に居住権を持つと、留学先の手配などで、便利なこともある)
・資金の隠し場所として使える(共産党の手が届かない)。
共産党に別荘を没収される心配が薄い。破産、失脚したときも、リスクヘッジになる
・水や食べ物を、安心して現地調達できる。宅配も使える。
・中国国内でも省が違えば言語も違うので、日本語であっても、あまり抵抗がない。
・確実にネット回線が確保できる。


要は、中国人同士であっても、省が違えば、外国人扱いである。

日本人の目から見ても、桂林や九寨溝の方が、ずっと雄大で、別荘を作るのに向いていると思う。そして実際、別荘開発は進んでいるのだろう。しかし、それは現地資本であり、「現地の大物」が顔を効かせる世界であり、「上海人は絶対に信用できない」と公言して憚らぬ人々の住む世界だ。そう考えれば、中国国内ではなく、日本のような外国に別荘を持つのは、富裕層から見れば、決して分の悪くない買い物だというのが分かる。


距離以外は、ハワイやカリフォルニアと大して変わらないのだが、ネット回線は日本の方が優れているし、子供を遊ばせるには、日本は安心出来るのではないだろうか。


番組を見て思ったのだが、「富士山が見える別荘を好む」というのが、中国的。上海の飲み屋で「日本に別荘を買った」と自慢するとき、携帯電話に録った写真を見せる。そのとき富士山が写っていると、話が速いのだ。多分「東京タワーが見えるマンション」とかも大好きに違いない。


もちろん、私に中国人の知り合いは居ないし、別荘も縁は無いので、上記は全部ネットをソースとした上の妄想である。

あと、番組の中では、中国人観光客が大量の買い物をしていたが、あれは多分に、転売目当てだと思う。粉ミルクや化粧品は、お土産として喜ばれるだろう。しかし、温水便座を5個も10個も、お土産で買うはずがない。彼らは、品番と価格を全部チェックして、ホームセンターが安いという経験則をネットを通じて、共有しているんだろうと思う。