【デジタルピアノを買い換えたKORG製 SP-250】

 先日壊してしまった電子ピアノの後継機に、鍵盤の評判が良いKORG製 SP-250を買った。実物を見ることなく、評判だけを頼りに通販で買った。

P20では弾けなかった装飾音が弾ける。前の電子ピアノとは比べ物にならない連打性。トリルも楽だ。タッチは、もう少し軽い方が手首が疲れないので好みだが、申し分ない鍵盤だ。黒鍵盤がツヤ消し処理されていて、滑りにくいのも良い。黒鍵が滑ると白鍵を押してしまう事実に、SP-250を弾いて、初めて気づいた。惚れ惚れする。ppのトリルがこれほど楽とは。

 しかし音が悪い。良い悪いという表現が不穏当なら、私の好みではないと言い直そう。…いや、やはりハッキリ悪い部分がある。特に右手でSUS4やAUGのコードをffで連打すると、実に容認しがたい響きがある。届いてから6時間ほど弾いたが、どうも、センターに座って右肩の近辺の音(ミ・ファ・ソ・ラあたり)に、その音域だけ「ビョーン」と濁って聴こえる。デチューンを掛けているような響き(意味が分からぬ御仁は「シンセ、デチューン」でググられよ)。たぶんレコーディングの際、ピアノの2本の弦を意図的にズラして調律している。

 なぜ特定音域だけデチューンを掛けているのかというと、思うに、あの近辺の音程がスピーカーの共振域だからだ。ピアノの音色は、ピークがキツイのが実に厄介で、安いヘッドフォンを使ったり、電子ピアノの音を外部スピーカーでセッティングをすると、特定の音域の時、スピーカーの音が割れることがよくある。(個人的に、合唱の電子ピアノ伴奏のスピーカーセッティングで、寝られないほど苦労した経験があるので、電子ピアノの音割れのしつこさは分かるつもりだ。)デチューンをかけることで、音程のピークを分散させているのではないかと思う。

音は、外部音源のMU80経由の方がずっと聴きやすい。新しい電子ピアノを買って、老兵のMU80が円満退役出来ると思っていたが、どうやら、今後もMU80をメイン出力で使うことになりそうだ。念のために付け加えると、耳で聴くだけならDTM音源のMU80の方が聴けるけど、ffはともかく、ppはSP-250の方が断然、繊細な響きがあるように思います。やはりというか、素直に金出して、ヤマハのP-140あたりを買うべきだったのだろうか?

今週末に、ライン接続の配線をセッティングして、MU80の音と、SP-250の音を比べる簡単なデモ動画を作る予定です(動画を作ったこと無いけど)。誰も聴く人はいないだろうけど、デジタルピアノを買う人の参考になるブログって見つからないんですよね。シロウトがエントリーモデルに何熱く語ってるんだ、って感じですけどコルグの最量販モデルですからね。