【NHK大河:龍馬伝のコストのかかりすぎに驚く】

とにかく、凝っている。
映画レベルの映像美だ。特に、配光、色調の管理が凄い。人物の背後から逆光が差し込むシーンが実に美しい。

朝霧、煙、砂埃の量は、クロサワ並だ。全くなんでもないシーンの背景で、窓から差し込む光の中をチリが流れている贅沢さ。岩崎弥太郎が動くたびに、服や鳥かごに付いた砂塵が、いちいち舞うので、わざとらしいくらいだ。

老中の会議のシーンで、揺れる心理を表すために、わざとカメラを、気づきにくい程度に軽く手ぶれさせ、くすんだ色の照明を使っていた。顔がズームアップするほど、手ぶれがひどくなるよう計算されている。照明、反射光、色調が徹底管理されいて、スタジオで撮っている感が、まるでしない。

なんという贅沢。これを毎週45分撮るのか? ひょっとして、今はCGで安く済ませることが出来るのか?
ちょっと演技がオーバー気味だが、動く絵画だと思って、シナリオ不問で見ることにしよう。