【米海軍研究所が常温核融合反応で中性子を検出】

エープリルフールには、すこし早い。米海軍研究所が、常温核融合現象の証拠となる中性子を検出したそうな。しかし《参照先のテクノバーンの記事》では、実験手順の詳細に触れられていない。
また背景中性子を排除するには、鉱山の中や、(中性子爆弾対応の)核シェルター内部などで実験する必要があるが、この点にも触れられていない。

だから、このテクノバーンの記事の信頼性は薄いと私は思う。米海軍が実験に成功したかどうかはともかく、少なくともこの記事を書いた記者は、(文系の私以上に)何も分かっていない。

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20年前の大ブームの後、細々と続けられている常温核融合実験には何種類かのアプローチがあり(常温核変換とも言われる)、《ウィキペディア》を信じるなら、追試に成功した例もあるらしい。核変換の再現性は、ほぼ100%らしいが、余剰熱の再現性にはバラつきがある。《三菱重工のサイト》で、核変換の成果が断片的にしろ記載されてはいる。印象論を言わせてもらうと、結果だけ言われても、なんだか高尚な秘宝館を見たような感じだ。

最近はウィキペディアも信頼できないが、…どうやら…既存の物理では説明不可能なプロセスで、別の元素が生成されている、のは確からしい。

昨年5月22日、阪大で溶接工学の荒田名誉教授が、(レーザー核融合実験設備の数百メートル先で)、常温核融合の公開実験を敢行。成功を表明したが、新聞にはスルーされたことがあった。ヘリウム4の検出を主張されたが、「大気の10万倍」という微妙な言い方だった。濃度より質量が問題なのに。ヘリウムは地球の大気の0.0005%を占めるので、10万倍となると50%にもなるんだが…。

常温核融合は、20年前、追試に失敗して、以来、捏造の烙印を押されている。疑似科学の汚名を返上できる日が来るのだろうか?